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中小企業経営者への法務実務アドバイス(第9回)

〜社会保険脱退後に社員が死亡、遺族年金はどうなる!〜


SRアップ21山形 (執筆担当は文末) 


社会保険労務士からのアドバイス 税理士からのアドバイス
弁護士からのアドバイス ファイナンシャルプランナーからのアドバイス


事例概要
K株式会社は、創業から順調に業績を伸ばしていましたが、バブル崩壊後はジリ貧といった感じの町工場です。 古いタイプの経営者のためか、経験と感による経営から脱皮できず、経営の見直しはおろか労務管理も従来のままといった感じです。
こんな工場ですが、創業からの熟練工が多いため、その技術を見込んでそれなりの得意先は確保していました。

あるとき、得意先の一社が急に注文をストップしてきました。K社の社長が慌ててその会社に出向くと、「御社の技術力は買っているが、御社よりも総合的に品質管理が勝れ、価格も安い取引先が見つかったので、悪く思わないでくれ」とのことでした。
普段から資金繰りに苦しんでいるうえに、大事な顧客喪失です。 すでにこのときには、社会保険料が4ヵ月滞納となっていました。
社長は何度か社会保険事務所と交渉していましたが、埒があかないため、会社を閉鎖したと偽って社会保険から脱退することに決めました。
社員たちには、「経営状態がよくなったら再加入するから…」と言って、渋々納得させる始末です。

ところが、社員たちが国民健康保険、国民年金に切替えて数ヶ月した頃です。43歳の社員が海でおぼれて死亡するという事件が発生しました。 子供がいない未亡人は、「なぜ遺族年金がもらえないのか」と、社長に詰め寄ってきました。

K社の概要
創  業: 昭和52年  本社 酒田市 事業所数1ヵ所  
社員数: 15名(パートタイマー 3名) 
業  種: 電気機械器具製造業  
経営者像:71歳、資金繰りや後継者問題に悩み続けている。人柄は良いのだが、先見性がなく、何かにつけてマイナス思考タイプ
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事故発生の背景
K社の社長は、社会保険は「当然の労働条件である」ことをまったく理解していませんでした。 単なる「保険」として単純に考え、目先の経費にとらわれるばかりで、危機管理の意識すらありませんでした。
経営諸問題をはじめ、社会保険等に関しても、「費用がかかる」と専門家に依頼することをせず、自分の経験と判断だけで人を雇い、事業を行なっていたのです。 これまで問題が起きなかったことが不思議です。

経営者の反応
K社社長は、未亡人から「法人の会社は社会保険に強制加入だと、社会保険事務所で聞きました。どうして脱退したのですか、できるのですか」と続けざまに質問され、返す言葉がありませんでした。
「とにかく、専門家に相談するから…」という言葉が精一杯です。
なんとか未亡人を帰宅させた後は、電話帳を片手に社会保険労務士を探し始めました。これは、と思った広告には、「SRアップ21、SRネット」の文字がありました。
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